よく、グルーヴとかノリとかミュージシャンの間で使われてる言葉がありますが、何と無く分かるけど、何と無く分からないような、確信的にグルーヴとはこういうものだ!と明確に言える人は少ないと思います。
僕は打ち込み中心でやっていたので、初めて組んだバンド(ユニット)も打ち込みで、その後も打ち込みありきでのユニットやソロでライブをやっている方が長かったのですが、ひょんなことで友達とジャズをやろうということになり、友達となのでそんなに硬い感じではなく初心者が集まって楽しくやる雰囲気でした。
初心者が多いのと、上物(ドラムやベースなどのリズム隊や和音が出来るバッキング隊以外のリード(単音)メインの楽器)が多かったのもあり、伴奏やリズム隊がよれると、モロにその影響で演奏全体がよたるのが分かりました。
また、別の機会に打ち込み無しでのバンドをやってみたのですが、これもドラムが初心者とあってか、メインがよれると全体的によれてり、ドラムが走るのをぐっと抑えながら演奏したりと打ち込みメインでやっている時とは全く違う感覚での演奏を体感しました。
ギターをやって来た人は寧ろ逆の経験が多いのではないかと思います。
打ち込みやメトロノームはリズムが絶対によたらないので、自分が多少揺れても関係なく拍を刻んでくれます。
(そのお陰で正しいリズム感を養えるわけですが)
ところが、打ち込みやメトロノームだけで、練習をしていると、本当の意味でのテンポキープというのが機械に頼っていたことに気が付くのです。
つまり、自分の中でグルーヴを回してるのではなくて、あくまでクリックやハットを聞きながらそれに準じて自分が合わせていただけで、自分自身でリズムの高揚感を作り出していないことに気が付いたということです。
例えば、ピアノ演奏者は普段はメトロノームで運指などを練習しますが、いざ曲の表現を表す場合は常に一定のテンポというのではなく、時に溜めて、時に早く走り抜けるようなテンポに抑揚をつけてタッチの強弱以外にも表現が豊かです。
バンドでもろにテンポを変えたら露骨すぎてプログレっぽかったり、中々難しいのですが、微妙な範囲での少し走りそうでぐっと抑える感覚とか、そういったせめぎ合いの中での独特の空気感というのが、生演奏同士では出てくるのです。
なので、普段打ち込みメインでやっている人は是非とも誰か他の人を誘ってセッションしたり、バンドを組んで練習してみることをお勧めします。
打ち込みはもしかしたら、最終的にはクオンタイズをかけないオケで録る方向になるかもしれないですね。
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