僕の好きな漫画の一つで、からくりサーカスというのがあります。
うしおととらで有名な藤田和日郎さんの作品で、今は月光条例が連載されてますね。
そのからくりサーカスのシーンでは物凄く好きなセリフが沢山あるのですが、その中でもギターに関連しそうな、というか半ば強引に結び付けた話をします。
自動人形(オートマータ)と呼ばれる人間を吸血する人形軍団とそれに対抗するしろがねと呼ばれる人形遣いの集団の戦いが長きにわたり続いて来たというのが物語の背景です。
彼ら(人形は勿論ですが、人形遣いも)は人よりも永く生きることが出来、最古のしろがねと呼ばれる人はすでに数千年生き、戦い続けたそうです。
今回はそんな最古のしろがねが飛行機の中で襲われ、刃物や大きな力が加わると自爆して大爆発を起こしてしまう人形との戦いで、人形を倒すには通常は戦闘用の繰り人形を使ったり専用の武器を使って人形との戦うのですが、飛行機の上で自爆人形を倒さなくてはならないので、爆発させないように倒さないと、いけないわけです。
それでも何とか少しずつ倒してくのですが、あと少しのところでやられそうになり、最古のしろがねの内の一人、ルシールは剣で自爆人形を刺してしまいます。
ところが爆発をすると思いきや、爆発することなくその場に人形は崩れて行きます。
その時のセリフで、
一体何年間お前たちと戦いを続けていると思ってるんだい。
自爆人形を爆発させない倒し方なんて、指がとうに覚えちまっているのさ。
と言い放つのですが、もうそのシーンのセリフがカッコよくてカッコよくて、いつかそんなセリフを吐いてみたいと思ったのです。
さて、長くなりましたが、この指が覚えているという現象、ギターなどの楽器に当てはめるといわゆる手癖などがそうだと思います。
そして、この手癖というのは脳領域でも運動野の記憶領域になるようで、頭で記憶しているものとは異なるそうです。
これをマッスルメモリーなどと呼んだりもするみたいです。
スケールなどを覚える時、恐らく殆どの人はこのマッスルメモリーを使って覚えるはずです。そして、ある程度色々と知識も覚えた時に何と無くその知識と自分の出来る技術の隔たりを感じる時があると思います。
つまり頭で覚えていることと、指が覚えていることとの違いが認識出来ずに、苦しむのです。
そういう時は、一度マッスメモリーで覚えたものは置いておき、ゆっくりでいいので頭で認識しながら弾いて行く練習をすると整理され、マンネリや壁からの脱却に繋がると思います。
スケールは弾けるのにインターバルを意識して無かったり、コードは弾けるけど、そのコードポジションでのスケールがわからなかくてソロやオブリが繋がりにくい場合などもここに覚えたマッスルメモリーが、頭では理解しているのに繋がっていないのが原因と思われます。
行き詰まった時こそ、基本に立ち返る。基本に裏打ちされた手癖はその人のオリジナルになります。
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